店舗づくりをするときに、どんなデザインであっても共通して心がけているのが「余白」です。
100%作り込んでしまうのではなく、あえて使い手に託す部分を残しておくのです。
壁面に好きな絵を掛けるとか、棚に趣味の雑貨を飾るとか、カウンターまわりで使うペンやカード立てなどをお店の方に選んでいただくことによって、「その店らしさ」が生まれてくるものだと思います。
またそうやって手を掛けることによって、お店の方にとってもその空間により愛着がわくことと思います。
ベースとなる床・壁・天井がシンプルであっても、観葉植物の1鉢、時計ひとつでイキイキとした表情が生まれます。
そして、そこで働くひとの笑顔があって空間は完成します。
美容室のデザインは「あえての余白」を作っておくことで、私たちが図面に表現しきれない魅力が生まれるのです。